無邪気な情熱とは。

仕事で恩師に喧嘩を売っています。

いやまぁ、いただいた企画の、提示金額に対して作業範囲のご確認をしただけ、といえばだけ、なんですが。
言った言わないの話になってしまったので、自分に不備があるのでそこはもう置いておいて。
作業範囲をご確認したところ、「仕事を始めた頃の無邪気な情熱は何処へいってしまったんでしょうか、」と返信が来ました。
要は、昔は無償だろうと積極的に作業をしてくれてたじゃないか、ということなんですが。
まぁ、その結果、何にもならなかったから、このような対応になっているんですね。
取り組みに対して、勉強という言葉で無償作業になってしまうからモチベーションを保つこともできず。
個人事業主としてお話を頂いてお手伝いさせて頂いていることが、平たくいうと新商品開発なので難しいんですよね。
市場に出なければお金が発生しない。
それは理解しているんですが、だからこそ、企画に対して賛同できるか否かで動き方を変えてもいいと思うんです。

以前、お手伝いさせてもらったときは、企画に対して賛同できたし、開発に価値を感じたのでかなり頑張って動いた。
結果、発売を前提にいろいろ話をつめるところまで来たけど、発売に至らず。
既存のものを変えていくのは本当に大変なこと。
会社のトップがやるといっても、現場がNOと言えば止まる。小売店が納得しなければ販売されない 。
それでもトライし続けなきゃ変わらないんだけど、変えるためにはものすごい説得力が必要。

一般消費者が手に取る商品、特に食品は、一般消費者が納得しなければ売れない。
今あるものより、明らかに便利で、明らかに安全で、値段が変わらない。
そうでもなければ新しいものを買ってくれない。
単価が安い商品は単価がやっぱり最優先。
打開するにはシェアの明らかに大きい業界大手が動くことしかないんじゃないかなと思って。
それもメディアを使って宣伝しなくては気づいてもらえない。
変えようと動ける業界大手はたくさんの可能性を検討して、時間とお金をかけて開発をしてる。
外部の素人が小手先の技術と思い付きで開発してもデザイン性も機能性も敵わない。
というのが、私の中での結論であったんだけど。

今回あったお話は、とあるパッケージのシェア日本一の会社に対抗するための商品として、そのシェア日本一の商品の一部を変更したものを考えた、という話。
これの意匠、特許抑えればあの会社もうちを通さなきゃ使えないから、と。
どれだけ画期的なお話なのかといえば、自分の手持ちの駒での話。
実現化させるための技術的には、世界的な大発明を必要とする話。
見た目も利便性も今よりどう聞いても悪いのに、既存のシェアを覆したい。
そういうお話だったので、消費者としてこの企画にメリットを感じない旨は予め伝えて、その上でとりあえずこの絵を描いて、から始まったという感じの話。

既存の商品に対しての敬意がないものってやっぱり勝てないと思うんですね。
商品だけの話じゃなくて、サービスでも。今の主流が、どうして主流なのかを過程を踏んで理解しないと、それを越えるものなんて作れない。

アイドルの話に無理くりしたいわけでもないんだけど、未だに毎日どこかで新しいアイドルが生まれて、っていう時代で思うけど、主流に対しての正しい分析なく、規格外のものが主流を凌駕出来るわけがない。
規格外には規格外としての明確なコンセプトに説得力が必要。
主流がやってないことやりまーす!なだけで面白いと思ってもらえるなんていうのは、あまりにも考えが足らなすぎる。

なんて、そんなこともぼんやり浮かんでしまったお話。
個人事業主向いてないわ。